車をきれいに保ちたい、防犯を強化したいといった理由でガレージの増設を考える方が増えています。ただ、ガレージの増築には費用がかかるだけではありません。家と同じように屋根があることから、法律の知識も必要になります。そこでガレージ増築の際に事前に知っておきたい法律知識と、満足のいくガレージ作りのポイントを詳しくご紹介します。
【ガレージ増築の前に】確認すること
ガレージを敷地内に作りたいと考えたときに、事前に確認することがいくつかあります。屋根がある場合は「建築物」と見なされるため、作っても問題がないかどうか事前に自治体に申請が必要となるためです。そこで事前にチェックしたいことを詳しく見ていきましょう。
1.「確認・申請」の有無
屋根がある建築物を建てる場合、基本的には「建築確認申請」が必須です。ただし例外として都市計画区域外の土地(市街地から離れた山間部や沿岸部の一部)であれば、申請は不要となっています。ガレージを建てようとしている敷地が当てはまるかどうかは、自治体の都市計画情報で確認しましょう。
2.「建ぺい率」の確認
土地の中に建物を建てる場合、建ぺい率を確認する必要があります。建ぺい率とは、土地の広さによって決められている建物の面積の割合のことです。ガレージを増築する場合、もうすでに建てられている家の面積によっては、スペースが限られてしまう可能性があります。
3.「採光」の確認
建築物には、法律で採光が定められています。採光とは太陽の光など自然光を取り入れることです。法律では、光を取り入れることができる屋根や出入り口を床面積の7分の1以上設置しなければならないとされています。
4.「固定資産税」の対象
ガレージは建築物ですが、条件によって固定資産税の対象となるもの、ならないものとに分かれます。対象になるのは、以下の3つの条件を満たした場合です。
・屋根があり、3方以上が壁などで囲われている
・基礎があり土地に固定されている
・居住・作業・貯蔵等の用途に利用できる
ガレージでも、壁がないタイプであれば固定資産税の対象にはなりません。
5.その他、建築基準法など各種規定
ガレージを増築する際には、土地が以下の対象となっていないかどうかも確認しましょう。
・用途地域かどうか
建物が密集している防火地域などの場合、耐火建築物にする必要があるなど構造に制限があります。
・地区計画の対象の土地かどうか
景観維持などのため、自治体によって建築物に関して決まりが設定されていることがあります。
・仕様規定の確認
雪が多い地域では積雪荷重を考える必要があるなど、増築する地域によって構造規定があります。またガレージの大きさや構造により、それぞれ仕様規定が定められています。
ガレージの増築方法
ガレージを増築したいと考えているなら、まずはどんなタイプにしたいのかを考えましょう。一般的に車を入れるガレージとしては、以下の2つのタイプがあります。
カーポート
屋根と柱だけの、シンプルな構造の車庫がカーポートです。壁で覆われたガレージとは区別して呼ばれます。壁がないため乗り降りや荷物の積み下ろしがしやすく、車の大きさを考える必要がないなどメリットが多くあります。ただしガレージと違い、オープンの状態なので雨風で汚れますし、車上荒らしやいたずらにあう可能性は高くなります。
シャッターガレージ
シャッターが付いたガレージがシャッターガレージです。大きく分けて3種類あります。手動と電動があり、家の外観や使い勝手に合わせて設置ができる点が魅力です。
・ビルトインタイプ
屋根や壁のあるガレージの出入り口にシャッターを取り付けるタイプです。
・独立タイプ
シャッターだけを出入り口に設置するタイプです。カーポートを設置する、または車を入れるスペースを作り、シャッターを後から設置することも可能です。
・折り戸タイプ
パネルがあり、横にスライドして折りたたみ開閉するタイプです。
ビルトインガレージなら「こだわり空間」が実現!
ガレージを増築したいと考えているなら、ビルトインガレージもおすすめです。家の一部をガレージにすることで、様々なメリットがあります。自由でこだわりの空間を作ることができる、今大注目のビルトインガレージの魅力を詳しく見ていきましょう。
ビルトインガレージのメリット・デメリット
ビルトインガレージは、家の一部をガレージにした「ガレージハウス」です。家の一部を車庫にするため、大切な車を安全にしまっておくことが可能です。そこで、ビルトインガレージを作ることのメリットやデメリットを見ていきましょう。
・メリット
屋内にガレージを作ることで、出入りがしやすく雨に濡れることなく出入りが可能となります。また自分の車をいつでも見ることができますし、自分でメンテナンスをする場合に道具も一緒に置けるので、趣味の空間としての使い方も可能です。
・デメリット
家の一部を改造することになるため、居住空間がその分狭くなります。閉鎖空間になるため、照明や空調などの設置も必要です。また将来車を買い替えた場合や、台数を増やしたい場合、ガレージに入れることができない可能性があります。そのことに加え、防犯を考えるとシャッターを付ける必要が出てくるなど、カーポートなどに比べると費用はかかります。
細部のこだわりもじっくりご相談ください
デメリットもありますが、ビルトインガレージは自分の作りたい空間を作ることができる魅力があります。
「こんな空間にしたいけれど費用が心配」「作ってみたいけれど実現できるプランなのか自信がない」とお考えなら、ぜひご相談ください。
あなただけのこだわりを細部までお伺いし、ご提案させていただきます。