新築より安く理想の家を手に入れられる、そんな理由から今「リノベーション」がブームです。ただ「リフォーム会社」に依頼するべきなのか、「リノベーション会社」を選ぶべきなのか悩むという人も少なくありません。。よく似ている言葉であるために混同されがちですが、実はこの2つは業界の中では使い分けられています。知っているようで知らない「リノベーション」について、リフォームとの違いも含めて詳しくご紹介します。

【リノベーションとは？】リフォームとの違い

リフォームとリノベーションは、どちらも請け負う会社が多いことから、混合されることも少なくありません。さらにこの2つには明確な定義はなく、それぞれの会社が独自に解釈していることもあります。

そのため、依頼の際に「どういった家にしたいか」という視点からリノベーションとリフォームのどちらを選択したらいいのか考えてみることをおすすめします。「こうしたい」に向いているのはどちらなのか、その点も含めて2つの違いを見ていきましょう。

リノベーション

リノベーションは英語で「刷新」といった意味がありますが、建築に関わる言葉としては「今あるものに付加価値や新たな機能を付け加える」ことをいいます。

住む人のライフスタイルに合わせた設計をするため、仕切りを取り除いて部屋を大きくする、また既存の設備を別の場所に移動させるなど大がかりな工事のことを指していうことがほとんどです。

また中古マンションや中古住宅の枠組みだけを残し、内装を全て解体してからリノベーションすることを「フルリノベーション」といい、こちらを依頼する人も増えています。

リフォーム

リフォームは和製英語で、家の内装や外装を改装する意味で使われます。英語のリノベーションと同じ意味を持つため混同されがちですが、日本ではリフォームは「原状回復」を意味します。

経年劣化などで古くなった設備や内装を修繕して、マイナスの状態から0に戻す工事をリフォームと呼んでいます。全面的な改装ではなく、部分的な工事をする場合に使われることがほとんどです。

また中古物件でも築年数がそれほど経っていない場合などは、リノベーションではなくリフォームを選択する方法もあります。

あなたはどちらが向いている？

リノベーションとリフォームのどちらを選ぶかは、生活スタイルや予算、また家の現状によっても変わってきます。

リノベーションとリフォーム、それぞれどういった状況に向いているかを見ていきましょう。

・リノベーションが向いている場合

新築物件より低コストで家を購入したい、また今住んでいる住宅で家族構成が変わるなどしたため住みやすくしたい、という場合にはリノベーションがおすすめです。新築の場合は、土地探しから必要になるため、実際に住むまでには時間がかかってしまいます。

リノベーションであれば、住みたいエリアなどの選択肢も多く、自分が住みたい家の間取り・デザインに合わせて作り変えるといったことも可能になります。また子供が独立して夫婦だけの家になり、間取りや内装を見直したいという場合にも、リノベーションの方が自由度が高くおすすめです。

・リフォームが向いている場合

住み慣れた家のままにしたい、また中古物件でも築浅でそれほど修繕が必要でない場合には、リフォームの方がコストがかからずおすすめです。また高齢などの事情で部屋に引き戸を付けたい、手すりを付けたい、という場合には、必要な部分にだけリフォームで設置するようにしないと、せっかく設置したのに使わないということにもなりがちです。

費用面でもリフォームの方がお得なので、今後のことも考えた上で、リノベーションかリフォームかを選択するようにしましょう。

リノベーションのメリット・デメリット

自由度の高いリノベーションは、新しい住まいの選択肢の一つとして注目されています。

そこでリノベーションについて先に知っておきたいメリットとデメリットについて見ていきましょう。

メリット

リノベーションのメリットは、何といっても低予算で理想の家を手に入れられることです。新築で理想の家を作ろうとした場合、土地探しも必要ですし、エリアによっては建築に条件がつくこともあります。

リノベーションであれば、中古マンションや中古住宅など幅広い選択肢があります。さらに間取りや内装も自分の思い通りにすることが可能なので、新築住宅を購入する予算で理想の家づくりができる点も魅力といえます。

デメリット

一方デメリットとしては、工事期間が長いことが挙げられます。特に内装を全て解体するフルリノベーションの場合、老朽化がひどければ追加工事が必要になることもあります。

物件探しとプランニング、工事にかかる期間によっては、ローンの支払いと今住んでいる家の家賃が重なってしまうことも考えておかなければなりません。また中古マンションの場合、共用部分はリノベーションができません。また規約で禁止されている事項もあるため、自由にできない箇所が出てくる可能性もあります。

構造によっては間取りの変更ができないこともあり、物件探しの段階で早めに確認することが必要です。さらにリノベーションの場合は、新築と違い住宅ローンとリフォームローンが必要になります。そのため返済額が多くなることも理解しておきましょう。

リノベーションで理想の空間をつくろう

住みたいエリアがあり、低予算で思い通りの家を作りたいならリノベーションがおすすめです。ただ、リノベーションを考えているなら、まずは物件探しが重要なポイントとなります。さらに理想の住まいを作るためには、実際にリノベーションやリフォームを多く手掛け、実績のある業者を選ぶことも大切です。

理想が実現できるかどうか、また予算内で可能かどうか親身になって相談に乗ってくれるリフォーム業者を選びましょう。家探しからリノベーションまで一貫して対応してくれる業者なら安心です。

自分らしい理想の空間を手に入れるためにも、まずは信頼できる業者に相談しましょう。