「住み慣れた我が家で生活したい」という介護者が増えていますが、介護する側にとっては心身共に大きな負担がかかります。
今記事ではお風呂の介護リフォームを考えている方のために、どんなリフォーム方法があるのか、気になる費用面もあわせて詳しくご紹介します。
なぜお風呂を介護用にリフォームする必要があるのか
「住み慣れた我が家ならわざわざリフォームしなくてもいい」と考える方も多いのですが、介護リフォームをすることには様々なメリットがあります。
ここでは介護をする方、される方、それぞれのメリットについてご紹介します。
被介護者の安全性を高めるため
介護リフォームが必要とされる理由の一つとして、介護される人の安全を守ることが挙げられます。長く使っていたといっても、健康な状態と介護が必要な状態では使い勝手が全く変わります。
筋力が衰えると、ほんの数ミリの段差につまずき、転んで怪我をすることもあり得るということを忘れないようにしましょう。
介護者がサポートしやすい環境を作るため
介護リフォームをすることは、介護をする方の手助けにもなります。病院や介護施設では、「介護をすることを前提にした」設備が整っていますが、自宅の場合は他の家族も使うため大がかりな設備は導入できません。
だからこそ、介護リフォームで介護する人がサポートしやすい環境に整えることが必要なのです。
お風呂の介護リフォーム事例と費用相場
お風呂の介護をしやすくするためのリフォームには、様々な種類があります。
ここでは実際の事例と共に、かかる費用の相場についてご紹介します。
手すりの設置
浴室内での転倒を防ぐためにも、手すりの設置は必須です。出入り口に加え、浴槽の横にも設置すれば、足腰への負担も減ります。
手すりの長さによって費用は変わってきますが、1箇所あたり費用の相場は設置費用込みで1~2万円です。
床材の交換
水や石けんで滑りやすくなる浴室の床材を交換することで、転倒の危険を防ぐことになります。滑りにくい材質に変えることはもちろんですが、クッション性のある床材を選ぶことで、介護をする人の足や膝を守ることにもなります。
床の広さによって費用には違いがありますが、一般的なユニットバスの広さであれば10万円から15万円が相場です。
バスタブの交換
介護者がまたぎやすく、介護をする人が体を支えやすくするためにも、バスタブの交換はおすすめです。
ただ、バスタブが浅すぎると体が浸からず、逆に深すぎると介護をする人の腰に負担がかかります。深さは50cm前後がおすすめです。
バスタブの大きさや素材にもよりますが、費用は20万円から40万円が相場です。
扉の交換
出入り口でのつまずきを防止するために、扉の交換をしましょう。また開き戸の場合、浴室の空きスペースが狭くなってしまいます。
折れ戸に変更する、段差をなくすといったリフォームが必須です。出入り口の幅や戸の数によって費用には違いがありますが、5万円~15万円が相場です。
バスリフトの設置
入浴介助の負担を大幅に軽減するバスリフトの設置もおすすめです。寝たきりの人を介助する場合、動けない状態なので介助する人の負担が大きくなります。
バスリフトがあれば、電動で体を持ち上げてくれます。また浴室には入ることができても、バスタブでかがむのが難しい方向けに、浴槽の縁に腰掛けるだけで下ろしてくれる小型タイプもあります。
種類やシートの大きさで価格は変わりますが、25万円から50万円が相場です。
その他
浴室の温度差をなくすための浴室暖房の設置や、浴室内で使う椅子など、使い勝手を向上させるための介護用品の導入も考えましょう。
バスリフトを導入しなくても、浴室内で使うことができる車椅子やシャワーチェアーがあると体が洗いやすくなります。浴室暖房が難しい場合は、保温性のある床に変えるといった方法もあります。
その他、カランやシャワーをレバー式にすると、被介護者だけでなく介護する人も使いやすくなります。
お風呂リフォームは介護保険の補助金制度を活用しよう
「介護が必要になった方が使いやすいお風呂にリフォームしたい」と考えているなら、介護保険の補助金制度を活用しましょう。
最高20万円までのリフォームにかかった工事費用のうち、最大9割が支給されます。複数回に分けて利用することもできるので、まずはどんな介護リフォームが必要なのか、くらいす住建にぜひご相談ください。
今後の介護も考えた最適なプランをご一緒に検討させていただきます。