「使い勝手のいい和室だったけれど子供も大きくなって使わなくなった」「実家のリフォームで和室をどうすればいいか悩んでいる」と和室のリフォームを考えているということはありませんか。和室は湿度や換気コントロールといったメリットがある一方で、古くなると見た目が悪くなるといったデメリットもあります。そこで和室を有効活用するために知っておきたいリフォームについて、費用や工事内容について詳しくご紹介します。
和室のリフォーム方法!有効活用のための3つの選択肢
「使わなくなった和室のスペースを有効利用したい」「和室をおしゃれにリフォームしたい」といった希望をかなえてくれるのがリフォームです。せっかくのスペースを有効活用するために事前に「どうリフォームするか」考えましょう。和室のリフォームの方法としては以下の3つがあります。
和室をそのまま活かしてリフォーム
畳や砂壁の湿度調整や空気清浄の機能をそのまま活かし、新築の状態にリフォームする方法です。ふすまや障子を張り替えることで部屋全体が新しく明るくなります。大がかりな工事が必要ないため費用が抑えられること、DIYでも対応可能な部分が多いことがメリットです。
和室を洋室にリフォーム
和室を使わないのであれば、洋室にリフォームする方法もあります。天井や壁、畳を洋室に一新する必要があるため工事には時間がかかります。リビングと隣接している場合は、洋室にすることで見た目を一体化できるメリットがあります。
和室を他の部屋とつなげる
和室のある場所を活かすリフォームの方法です。リビングに隣接している場合はリビングと一体化させ、必要な時に区切られるよう間仕切りの戸を設置します。玄関に隣接している場合は、玄関から入ることができるようにしてシューズクロークにするという方法もあります。必要な場合は壁を撤去したり穴を開けたりする必要があるため、大がかりな工事になることがデメリットです。
和室のリフォームにかかる費用は?工事別の相場
和室のリフォームには様々な方法がありますが、こだわろうと思えばいくらでも手をかけられるため費用がかかってしまいます。事前に予算を考えておくためにも、やりたいリフォームでどれぐらいの費用がかかるのか相場を把握しておきましょう。
和室をリフォームするだけなら18万円~
今ある和室をリフォームするだけなら、費用の相場は18万円~です。畳と壁、ふすまや障子を新しくする費用がかかります。畳は状態によって畳表を交換するだけで済む場合と、畳そのものを交換する場合とがあり、畳そのものを交換する場合、素材にもよりますが1畳1万円~かかります。天井は木材や壁紙の場合で金額が変わり、壁は珪藻土や砂壁、壁紙に交換するかでも費用は変わりますが、土台が傷んでいると追加費用が発生することに注意が必要です。
和室を和モダンにイメージチェンジするなら55万円~
古い和室をおしゃれな和モダンにイメージチェンジする場合、かかる費用の相場は55万円~です。和室の良さを活かせるリフォームですが、縁のない琉球畳やダニやカビの発生しにくい和紙畳に交換するため畳本体の費用がかかります。和モダンにするには、天井を明るい壁紙に交換し、ふすまや障子を張り替え、壁を珪藻土塗装するなど部屋全体に手を入れることになります。押入れや床の間を撤去する場合は、その分費用がかかることに注意が必要です。また、部屋に合わせて照明を変える場合、接続部分の工事が必要になることもあります。
和室を洋室にリフォームするなら62万円~
和室を洋室にリフォームする場合、和室のイメージが強い畳をじゅうたんやフローリングに変更する、壁や天井を洋風に変えるといった大がかりなリフォーム工事が必要なため費用の相場は62万円~です。またふすまや障子を外してカーテンを取り付けたり、押入れをクローゼットに作り変えたりといったリフォームをする場合にはさらに追加で費用がかかります。
和室とリビングを一体化するなら95万円~
和室がリビングと隣接している場合、リビングと一体化してスペースを広げるリフォーム工事が可能です。この場合のリフォーム費用の相場は95万円~です。リビングと和室の境目の段差をなくす工事や、和室の床をリビングとそろえるための工事などが必要なことに加え、壁や天井を違和感のないよう一体にそろえるため、費用が高くなる傾向にあります。
和室をウォークインクローゼットに造りかえるなら100万円~
使わなくなった和室をリセットし、ウォークインクローゼットとして作り変える場合、かかる費用の相場は100万円~です。畳を張り替えることに加え、服を保管するために部屋の湿度調整が必要なので、壁紙を張り替える必要があります。窓がある場合は窓をなくすことや空調のために小さな窓に変更する工事も考えなければなりません。さらに棚を設置したりポールを作り付けたりと使い勝手を考えて造作する工事を実施すれば、追加で工事費がかかります。
和室のリフォームの費用別できる工事
和室をリフォームする場合、どうしても費用がかさむイメージがあります。予算が限られている場合には、予算内でどういった工事ができるかを把握しておきましょう。リフォームで改善したいことをまとめておき、優先順位をつけておくのもおすすめです。その上でリフォーム業者と相談するとスムーズにプランを立てられます。
なるべくリーズナブルにリフォームしたい!10~20万円前後でできるリフォーム
リフォームにかけられる予算があまりない場合、畳を交換するだけなら10万円以下でリフォームが可能です。リフォームでよく使われる琉球畳は四角い畳でヘリがないことからおしゃれで人気ですが、一般的な畳より高めなのがネックです。最近では畳でも様々なサイズが出ているので、真四角の畳をお願いして敷くだけでも見た目が大きく変わります。また壁や天井を一新するだけならそれほど費用はかかりません。その他、障子を紙製ではなくプラスチックに変えると、張り替えの必要がなくなり部屋が明るくなります。
あまり費用はかけられない!40~50万円前後でできるこだわりリフォーム
あまり費用はかけられないけれど、和室を一新したいなら40万円~50万円前後の予算があれば和室を和モダンにリフォームしたり洋室にリフォームしたりすることが可能です。この場合、壁を取り払う工事をしないことが前提なので、今ある和室をそのまま活かしたリフォームを考えましょう。また費用をかけたい場所を決めておくのもおすすめです。床は自然素材を使いたい、壁は珪藻土にしたいなど、お金をかける場所を決めておき、他の場所はなるべく安い素材を使うことで予算内に収められます。
こだわった部屋にしたい!100万円~のリフォーム
予算が100万円以上ある場合には、素材にこだわり部屋の造作を大きく変えるリフォームが可能です。押入れや床の間を撤去してクローゼットに作り変える、掘りごたつや床暖房の設置といったことも可能です。間取りの変更やリビングと一体化といった大がかりなリフォームを考えている場合には、100万円以上は費用がかかると考えておくといいでしょう。
和室のリフォームで考えてみたいリフォームパターン
和室のリフォームというと、和室そのものをきれいにしたり、洋室にしたりといったパターンが一般的です。そうなると大がかりな工事が必要と考えてしまいがちですが、ポイントをおさえればリフォームで和室を一新することが可能です。ここではどういったリフォームが可能なのかいくつか変わったプランをご紹介します。
和室の良さを残しつつメンテナンスしやすい部屋にリフォーム
和室の雰囲気を残しつつ、使い勝手の良い部屋にリフォームする方法があります。畳を和紙畳にすることでメンテナンスしやすく和室の雰囲気を残すことが可能です。またリビングと接した戸を窓付きにすると明るくなります。
断熱性をアップさせる
寒いイメージの強い和室ですが、リフォームの際に床や壁に断熱材を入れ、障子を紙ではなくガラス製にすることで断熱性がアップします。障子を外してカーテンレールを設置すると費用がかかりますが、障子の入れ替えだけなら費用を抑えておしゃれな和室にすることが可能です。
和室のスペース配置を変更する
和室のスペースを狭め、その分押入れの収納を広げるリフォーム方法もあります。和室をそれほど使わなくなったけれど、お客さんが来た時の寝室にしたい場合など、客用布団や季節のものをしまうスペースを確保できるメリットがあります。
和室のリフォーム費用を抑えるためのポイント
和室のリフォーム費用を抑えるためにも、事前に知っておきたいポイントを見ていきましょう。お金をかけなくても十分素敵な部屋にすることは可能です。
畳は交換ではなく今のものを再利用する
畳は新調すると費用がかかってしまうため、今ある畳を再利用することで費用が抑えられます。裏返しは一度しかできませんが、畳表の交換である表替えは何回かすることができます。DIYも可能ですが、専門家にお願いした方が安心です。
できるところはDIYする
ふすまや障子の張り替えはDIYが可能です。道具を用意しなくても家にあるものを使えば簡単にできる商品も多くありますので、自分でできるところはやるようにするだけでも費用が抑えられます。
素材は安いものを選ぶ
壁紙や床材は面積が広いほど費用がかさむため、単価の安いものを選ぶようにしましょう。ただしあまり安いものを選ぶと、耐久性がなくまたすぐにリフォームが必要になる可能性があります。リフォーム業者によっては安く仕入れが可能なメーカー品もあるので、見積もりの際に確認してみるといいでしょう。
和室のリフォームで知っておきたい注意点
和室のスペースを有効利用できるリフォームですが、工事をする前にいくつか注意したいことがあります。せっかくリフォームしたのに思い通りにいかなかった、とならないよう以下の3つのことを頭に入れてリフォームの相談をしましょう。
和室と洋室はもともとの構造が違うことに注意
和室と洋室は部屋の構造が違うため、床をフローリングにしたい場合や押入れや床の間を撤去したい場合には注意が必要です。床は畳に合わせてあるため、フローリングを敷く前に段差を解消する工事を行わなければなりません。また柱の場所によっては押入れや床の間、壁の撤去で強度が保てないことがあり、そうなると工事ができません。またふすまを引き戸や開き戸に変更する場合も、他の部屋や廊下との段差を調整する工事が必要です。
隣接する部屋とのバランスを考えることが必要
和室に限らず家の一部をリフォームする場合にいえることですが、新しい部分と古い部分がちぐはぐな印象にならないよう注意が必要です。特に和室を洋室にリフォームする場合、隣接するリビングから見て浮いてしまったということが少なくありません。境目にある引き戸をリビングや隣接する部屋に合わせる、壁紙の色をそろえるといったことを事前に考えておきましょう。
使い勝手に合わせたリフォームを考える
和室のリフォームでは、今後のことも考えたプランを立てましょう。和室をそのまま活かすとしても、洋室にするとしても、バリアフリーにしておくと将来必要になった際に再度工事をしなくて済みます。またリフォーム工事の際に断熱材を壁や床に入れる、床暖房を設置するといった工事をしておくのもおすすめです。リフォーム後のことも考えておくと、不要な追加工事をせずに済みます。
和室のリフォームの費用を抑えながら居心地のいい部屋にしよう
和室のリフォームは、どんな部屋にしたいかで費用が大きく変わってきます。その一方で、こだわりたい部分と費用を抑えたい部分とのメリハリをつければ費用をかけずに素敵な部屋にすることが可能です。くらいす住建では、お客様のご希望に合わせたプランを豊富な実績からご提案させていただきます。ぜひお気軽にご相談・お問い合わせください。