パントリーは便利な収納スペースであり、リフォームで増築も可能です。その一方で、パントリーを増築したくても、増設場所に悩んでいる方もいるでしょう。
パントリーの増築場所の候補としては、勝手口周辺が挙げられます。本記事では、パントリーの増築場所として勝手口をおすすめする理由や使いやすいパントリーを作るポイントを紹介します。
勝手口がパントリーの増築場所としておすすめの理由
勝手口がパントリーの増築場所としておすすめな理由は、以下の通りです。
・キッチンに近いので収納しているものを出し入れしやすい
・勝手口に近いため、買ってきた荷物を収納しやすい
・キッチンの奥まった場所にあるため、来客の目に触れにくい
家事がしやすいようにつけられた出入り口であり、その付近に食品の収納庫であるパントリーを設置するのは、家事動線を考えても最適です。
また、勝手口は玄関とは異なり、来客が出入りする場所ではないので人目につきにくく、パントリーを設置すれば生活感も隠せるでしょう。勝手口近辺に余裕がある場合は、設置を検討してみましょう。
勝手口にパントリーを増築した施工例
ここでは、勝手口にパントリーを増設した施工例をご紹介します。一口にパントリーといってもいろいろな種類があるので、広さや用途に適したものを選びましょう。
勝手口の真横の壁に棚を設けてパントリーを設置
パントリーは主に食料を収納する倉庫ですが、必ずしも小部屋とは限りません。壁面に棚を設置し、そこをパントリーとする方法もあります。この形なら、勝手口周りに余裕がなくても壁面があれば収納スペースを増やせるでしょう。
ただし、壁面に棚を設置する方法だと、大きなものは収納できません。また小部屋タイプのパントリーと比べるとどうしても、収納力は劣ります。収納するものが少ない、細々としたものを収納したいといった場合におすすめです。
勝手口からキッチンまでの通路に棚を設ける
同じ棚でも、キッチンから勝手口までやや距離がある場合は、その通路に棚を設けてパントリーにする方法があります。床から天井近くまでの大きな棚を複数設置すれば、かなりの容量を確保できます。
その一方で、通路が狭くなり、天井や床に近いスペースは物を置きにくいデメリットもあります。リフォーム会社や設計者とよく相談しながら、どのような棚を設けるか検討するといいでしょう。
勝手口近くに小部屋を増築
勝手口付近に余裕がある場合は、1~3畳くらいの小部屋を増設するリフォームも可能です。小部屋タイプのパントリーは収納力抜群で、食料だけでなく来客用の食器やホットプレートなどの調理家電も収納できます。小部屋タイプのパントリーが増設できれば、キッチンもスッキリと片付くでしょう。
その一方で、小部屋タイプのパントリーは設置費用がかさみやすく、管理にも手がかかります。収納するものや方法などの計画を立ててから棚などを設置してもらいましょう。このほか、勝手口を使わない場合は、勝手口を潰してパントリーを作った事例もあります。
使い勝手のよいパントリーを作るポイント
ここでは、使い勝手のよいパントリーを作るポイントを紹介します。パントリーはさまざまな作り方ができる一方で、設計に迷ってしまいがちです。とはいえ、ポイントを押さえれば、使い勝手のよいパントリーを作れます。
広さをよく考える
パントリーは、広くても狭くても使い勝手が悪くなりがちです。何をどのくらい収納したいかをまず考えましょう。また、子どもが小さい場合や今後出産する予定がある場合は、今後自宅にものが増える可能性が高いです。
一方で、家族がもう大きかったり、独立予定だったりすると逆に減る可能性もあります。そのため、将来の家族構成まで考えて広さを考えると良いでしょう。使いやすいパントリーの目安は一畳以上といわれていますが、その広さにこだわる必要はありません。
棚は可動式がベスト
そのときに応じて最適な収納方法で片付けられるように、パントリーに棚を設置する場合は、可動式のものがおすすめです。棚の高さを変えれば、収納したいものが変わってもスムーズに対応できます。また、棚の横板を外すと大きなものも収納しやすくなります。
なお、棚の奥行きは30~40cmがベストです。
日当りはあまりなくてもよい
食材は、直射日光が差す場所での長期保管は向いていません。そのため、パントリーの設置場所は、日当りを気にする必要はありません。そのかわり、湿気対策はしっかりとおこなってください。
日当りが悪いと、それだけ湿度も高くなりがちです。もしカビが生えたり、壁に結露が生じたりすれば、不衛生です。勝手口にスリットやルーバーをつけて通気性をよくしたり、小部屋タイプならば換気扇を設置したりするなどして、通気をよくしましょう。
勝手口以外でパントリー増築におすすめの場所は?
最後に、勝手口以外でパントリー増設におすすめの場所を紹介します。勝手口周辺にスペース的な余裕はないけれど、パントリーを増設したい場合は参考にしてください。
階段下
階段下はデットスペースになりやすく、一定の広さがあります。そのため納戸や家事室などにする事例は多く、リフォームでパントリーを設置するのも比較的簡単です。ただし、階段の幅が狭かったり、スケルトン階段だったりすると設置できません。マンションも階段がないので、この方法は使えません。
ただし、湿気が溜まりやすいので対策をしっかりしましょう。湿気対策は、スリットやルーバーをつけた扉を設置したり、リフォーム工事をする際に除湿対策をしてもらったりするのがおすすめです。階段とキッチンが近いほど、使いやすいパントリーになります。
キッチンの壁面
キッチンの壁面に棚を設置すれば、細々としたストックを置いておくのに便利です。壁面に余裕のあるキッチンならば後付けで扉付きの棚などを設置すると、収納力もアップするでしょう。
また、カウンターがあるキッチンの場合、カウンターの下の壁面がデットスペースになりがちです。そこに扉付きの棚を設置し、ミニパントリーなどを作った事例もあります。
ただし、階段下などに比べると収納力は劣り、大きな物は収納しにくいです。組み立て家具を利用する場合はキッチンのスペースが狭くならないように工夫する必要もあります。
床下
床下収納は、キッチンの収納スペースとしてパントリーと並んでポピュラーです。持ち家の一軒家ならば、後付けも可能です。
一般的なパントリーに比べると出し入れに手間がかかる分、あまり大きくて重いものは収納に適していませんが、缶詰やビン詰め、乾物のストック置き場としては十分に活用できます。また、食材だけでなく非常用食料、避難グッズなども収納するのに適しています。
ただし、床下収納は基礎がある場所や配管がある場所は設置できません。そのため、希望する場所に設置できない場合もあります。また、床下収納はパントリーよりも湿気対策を入念にしないと、カビや結露が発生しやすいのが特徴です。湿気が多い地域に住んでいる場合は注意しましょう。
パントリーの増築に迷ったら勝手口がおすすめ
パントリーを設置すれば、食品のストックをスッキリと収納できます。まとめ買いをいつもおこなっている方や、家族が多い方で食料の備蓄の保存場所に苦労をしている場合は、パントリーの増築を検討してみましょう。パントリーの増築方法に悩んでいる方や増築を依頼する業者を探している方は、ぜひ弊社にご相談ください。お客様の要望をしっかりとお聞きして、最適な提案をさせていただきます。
Q パントリーの増設は湿気対策とセットでおこなったほうがいいでしょうか?
A家全体の湿度が高めの場合は、おこなったほうがおすすめです。
Q パントリーの増設工事の工期はどのくらいでしょうか?
A 棚を設置するだけなら1~2日ですみます。小部屋を増設するなら1週間程度かかる場合もあります。