2050年度のカーボンニュートラル実現を目指し、経済産業省、国土交通省、環境省は省エネリフォームの推進に力を入れています。補助金が出るなら省エネリフォームを検討したいと考えている方は多いでしょう。
今回は、2024年度も継続している省エネリフォームに利用できる補助金について解説します。補助金を利用するなら年度初めがお得な理由も解説するので参考にしてください。
【2024年版】省エネリフォームで利用できる補助金一覧
2023年より引き続き、2024年度も継続する省エネリフォームに利用できる補助金を紹介します。名前が変わるものもあるので、内容と共に把握しておきましょう。補助金を利用できれば、経済的な負担を抑えながら省エネリフォームが行えます。
質の高い住宅ストック形成に関する省エネ住宅への支援(仮称)
質の高い住宅ストック形成に関する省エネ住宅への支援は、こどもエコすまい支援事業の後継事業として行われる補助金です。まだ仮称なので、2024年度になったら名前が変わる可能性があります。
子育て世帯・若者夫婦世帯を対象にした補助金で、高い省エネ性能を有する新築住宅の取得や、住宅の省エネ改修等に対する支援を目的としています。2023年度に実施されたこどもエコすまい支援事業では、下記の補助金を給付しました。
●子育て世帯・若者夫婦世帯が長期優良住宅を新築した場合は100万円
●ZEH住宅を新築した場合は80万円
●長期優良住宅へのリフォームは最大で45万円
●その他のリフォームでは最大で30万円
質の高い住宅ストック形成に関する省エネ住宅への支援も、同じような内容になると推測されます。
断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業
断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業は、先進的窓リノベ事業の後継事業の後継事業です。断熱性の高い窓に交換することで省エネ効果を高めるリフォームに対して補助金が給付されます。
2023年度に実施された先進的窓リノベ事業の内容は上限を200万円とし、高い断熱性能を持つ窓への改修に関する費用の1/2相当等を定額補助していました。2024年度もこの内容に近い補助事業が実施されると予想されます。
断熱窓へのリフォームは、断熱リフォームの中では比較的簡単に実施できる工事です。住みながら工事も可能なので、窓からの隙間風や結露が気になる場合は検討してみましょう。
高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金
高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金とは、給湯省エネ事業の後継事業です。2023年11月2日以降に開始された高効率給湯器へのリフォームなど、対象工事に適用予定です。
一例を挙げると、エコキュートやエコジョーズなどの次世代型給湯器と呼ばれる製品が補助対象となります。補助金額は8万円〜18万円です。また、電気温水器の撤去なども対象です。
高効率給湯機は、国の補助金のほか各自治体でも補助金の給付を行っており、場所によっては併せて支給を受けることも可能です。エコキュートなどの高効率給湯機は価格が高価なのがデメリットですが、補助金を利用すれば経済的負担を軽減できます。
既存賃貸集合住宅の省エネ化支援事業(新規)
既存賃貸集合住宅の省エネ化支援事業とは、2024年より新規に設けられる支援事業です。名前の通り、賃貸住宅で高効率給湯器を導入する場合に支給される補助金です。
2023年12月6日時点で決定している概要では、原則として1棟あたりの取替台数が2台以上の場合に申請できます。ただし、1棟あたり10戸未満の場合、例外的に1台の申請を認める方針です。補助金の額は、以下のとおりです。
●追い焚き機能なしエコジョーズ/エコフィールへの取替:5万円/台
●追い焚き機能ありエコジョーズ/エコフィールへの取替:7万円/台
なお、エコジョーズ以外からエコジョーズへの交換や、店舗や事務所などの賃貸物件は対象外です。対象の型番など一部がまだ未定なところもあります。
2024年度省エネリフォームの補助金はいつから利用できる?
2024年度省エネリフォームの補助金が利用できる時期は、補助金によって異なります。「高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金」のように、2023年11月には申請が始まっている補助金もあれば、今も概要がはっきりと発表されていない補助金もあります。
しかし、2024年3月以降には概要がより具体的になり、支給対象なども具体的に決まってくるでしょう。省エネリフォーム補助金を利用してリフォームや家の新築を検討している方は、2023年度に支給されていた省エネリフォームの補助金を活用していた実績のある工務店などに相談してみるのがおすすめです。当社にもお気軽にご相談ください。
2024年度省エネリフォームの補助金を上手に利用する方法
最後に、2024年度省エネリフォームの補助金を上手に利用する方法を紹介します。省エネリフォームを検討している方は、参考にしてください。うまく活用すれば経済的な負担を抑えてリフォームが可能です。
どんなリフォームに補助金が利用できるか確認する
2024年度省エネリフォームの補助金には、補助金が出る工事や対象が明確に定められています。対象外の工事を行っても、補助金は支給されません。
したがって、まずはどのようなリフォームに補助金が出るのか確認しましょう。なお、リフォーム補助金は原則として工務店が申請します。施主が申請するわけではないので、相談する場合はリフォームの補助金を利用した実績がある工務店やリフォーム会社に相談してください。
また、2024年度省エネリフォーム補助金は、国の事業です。自治体によっては独自の補助金制度を起ち上げているところもあります。省エネリフォームを検討している場合は、自治体がリフォームの補助金事業を行っているか確認してみるのもおすすめです。
補助金活用実績のあるリフォーム会社に相談する
相談する際は、補助金活用実績のある会社を選ぶと安心です。補助金活用実績のある会社は、補助金申請の流れや必要書類などを把握しており、手続きがスムーズに進められるでしょう。
近年は、ホームページに補助金を申請した実績を記載しているところもあります。また、省エネリフォームの合同説明会などが開催されていれば、足を運んでみるとそのような起業に出会える可能性もあるでしょう。
リフォームの計画は早めに立てる
2023年度の省エネリフォームの補助金は、予算に上限がありました。上限に達した場合、募集の途中であっても終了することもあります。
2023年度の例にならえば、年に何回か分けて申請の募集を受け付けるので、リフォームの計画は早めに立てるのがおすすめです。秋頃になると、募集が終了しているところも増えてきます。
自治体の補助金を組み合わせられるか確認する
前述したように、省エネリフォームは国だけでなく各自治体も力を入れています。そのため、自治体が独自に省エネリフォームに対して補助金を出しているところもあります。
一例を挙げると、東京都環境局では、省エネ性能の高いエアコン、冷蔵庫、給湯器又はLED照明器具への買替えに対し、商品券等に交換可能な「東京ゼロエミポイント」を配布する事業を実施しました。このような自治体の補助金や補助ポイントと国の2024年度省エネリフォーム事業を組み合わせられれば、より経済的負担を減らせます。一度確認してみましょう。
省エネリフォームする際は補助金を活用しよう
本記事では、2024年度に国が実施する省エネリフォーム補助金事業の概要を解説しました。省エネリフォームを行えば、家が格段に住みやすくなるだけでなく光熱費なども節約できます。
しかし、先立つものがなくてちゅうちょしている方もいるでしょう。そのような方はぜひ、補助金を活用してみましょう。当社でもリフォームに関する相談を承っています。ぜひお気軽にご相談ください。
Q.リフォーム補助金は全国から利用できますか?
A,はい。対象は全国なのでどこにお住まいでも利用が可能です。
Q. DIYで省エネリフォームしても補助金の申請はできますか?
A. いいえ。省エネリフォーム補助金の申請ができる業者を通じてリフォームを依頼しないと支給対象外になります。